CORPORATE REVITALIZATION COLUMN

企業再生コラム

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COLUMN06

企業再生と再生のコスト

企業再生コンサルティング費用が高いと言われる。
…できれば安く簡単に済ませたい気持ちは判る。

然しながら、企業再生には、規模に応じて相応のコストが必要なのである。

再生コンサルタント会社も再生実務に通じた優秀な人材を確保する為に相応のコストを擁しているのであり、ましてや有資格者のコストは高くつく。

そして、企業再生を上手く進めるには、専門家に相応の労力の提供を強いる必要があるのである。

再生ファンドが再生会社へ投資を行う場合、案件規模にもよるが、

・弁護士、公認会計士、税理士、不動産鑑定士等の費用


・仲介手数料

・人件費等

通常、5,000万円程度の予算は見積っているとの事である。

8人で担当した過去の緊急事案でザックリとどの程度の労力を要したのかを換算してみた…(総資産18億売上高17億円の企業)

・実態貸借対照表、実態損益計算書、事業計画書の作成…約800時間

・定款、内規、各種契約内容等のリーガルチェック…約300時間

・面談、説明、MTG等の折衝時間…約450時間

・協定書、スポンサー契約書、補足説明資料の検討…約100時間

合計1,650時間もの時間を割いているのに改めて驚いた。

何れにしろ、相応のコスト負担を考える必要がある。
月々50万円程度で「再生コンサルを受けている」というケースがある。

「中々上手く進まないので相談に来た」と言われる。
再生企業の状態にもよるが、軽傷企業は経営改善コンサル程度で充分であろう。

注意しなければならないのは、専門的な企業再生コンサルが必要にもかかわらず、経営改善コンサルと企業再生コンサルを勘違いしているケースである。
…月々50万円程度でできる筈がない。

企業再生は、「生もの」であり、相応の調査や手順を踏まないと「ムリ・ムダ・ムラ」によるコストばかりが嵩み、手遅れや判断ミスによる致命傷を負う。

以上