CORPORATE REVITALIZATION COLUMN

企業再生コラム

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COLUMN05

企業再生と先生

再生企業は行き詰まると、何故か知り合いの「弁護士事務所」へ駆け込む。
インターネットで検索すれば幾らでも「再生」を専門に取り扱う「弁護士事務所」や「コンサルティング会社」があるにもかかわらず…。
破産手続きを必要とするケースはともかく、「企業再生」は極めて専門性が高い分野であることを認識して欲しい。

過去に「全く企業再生に関する経験のない有資格者」である「先生」に何人も遭遇した。
当然、何をどう対応すべきか判らず、財務諸表を読み込むことすらしない。
然しながら「先生」という立場上、何らかのサジェスチョンを行わなければならない立場にあり…素直に「判らない」と言えば良いものを「判らない」とは言わない。

有資格者に問題もあるのであるが、「有資格者」というレッテルのみで判断するのは考えものである。

過去にこんな経験をした…

・自動車ディーラーのケース
弁護士事務所に相談したら「破産申請をしましょう」と言われ「3千万円を預けた」…
この会社は、今も元気にやっている。

・地方ゼネコンのケース
会長から資金繰りが苦しいとの相談を受け、資金繰り調整により目処が付いたにもかかわらず、社長が勝手に弁護士へ相談し破産申し立てをしてしまった。

どちらかと言えば、地方ゼネコンの方が軽傷であった。

企業再生には、経験豊富な担当者が必要である。一見、再生不能と感じても、やり方次第で再生できるケースが多々ある。

「資金繰りが回らない…」等の理由だけで簡単に企業再生を諦めるべきではない。

全く無駄な会社は今まで存続していないのであり、世の中、「捨てる神あれば拾う神あり。」である。
いざとなったら冷たく感じる金融機関も「企業破綻は避けて欲しい」と当然思っている。

以上